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2023年度入学式 歓迎の挨拶 看護学部長(2023年4月1日)

看護学部長 吉田 俊子

新たに聖路加国際大学の一員となられました新入学生の皆さん、ご入学おめでとうございます。
また、物心両面で支えていらしたご家族の皆様にも心よりお祝いを申し上げます。

皆さんが、数多くの学問領域から看護学を学ぶ選択をされ、本学に入られた、ここまでの道のりには、様々な分岐点や山を乗り越えていらしたと思います。そして今は、将来の夢や希望も膨らむ一方で、看護学とはどのような学問なのだろうか、大学ではどのような学びがあるのだろうか、不安や戸惑いもあると思います。

皆さんは大学受験を戦い抜いて、本日この席を得られました。いままでは、成績順位で一喜一憂することもあったとは思います。しかしながら、大学での学びは、他の学生との順位争いではありません。自己の成長との戦いであり、自分自身と向き合いながら学びを進めていきます。学修を進めていくと、様々な課題が目の前に現れてくるでしょう。頑張ってもうまくできなかったり、悩んだりすることもあると思います。All or Nothingではなく、頑張った自分を認め、次の課題を見つける気持ちで進んでいってほしいと思います。

看護学は人を対象とした学問であり、看護職は、あらゆる地域、人々の健康を支えていく重要な役割を担っています。本学の卒業生は過去100年の間、様々な時代の変遷、社会の影響を受けながら、わが国の看護学、看護教育の発展に大きく寄与してきました。
超高齢社会が到来し、人々の健康を担う看護の役割はますます重要となり、活躍の場も拡大しています。今回のコロナ禍においては、看護職は、未知のウイルスの脅威から人々の健康、生活を守るために尽力してきました。
そしてこの未知の脅威と戦いながら、新たなケアの開発など、探究心をもって看護の可能性を引き出し、社会に発信しています。皆さんもぜひ看護学、そして大学でであう様々な分野に探究心を持って、大学での学びを深めていってほしいと思います。

大学生活では、在校生や教職員、また病院、この地域や国内外の多くの方との出会いが待っています。そして、一緒に時を過ごす、これから大学で共に学ぶ仲間は、生涯において楽しい時、つらい時を分かち合うことができる、かけがえのない存在となるでしょう。

キリスト教精神に基づく深い隣人愛「その人に関心をもって思いやること」は、聖路加の教育の根幹にあります。
出会う人と共にあることを大切に、自分の持てる力、自分という媒体をどのように活かしていけるのか考え、積極的に学んでほしいと願っています。