看護学部の紹介

井上麻未 教授

英語

井上麻未 教授

長い伝統を持つ英語教育

 本学は100年前にルドルフ・ボリング・トイスラー博士により創立された当時、英語で授業が行われていました。創立時から国際的な学び舎であった聖路加は長い英語教育の伝統を持ち、他大学にはない本学独自のカリキュラムを組んでいます。
 2020年度よりスタートした新カリキュラムの中で、英語教育も新たな試みとして4年間を通して英語を学ぶことができるカリキュラムに移行しました。通常、看護医療系の学部では1年次あるいは2年次で必修英語科目の受講は終わります。しかし、本学では将来の目標が明確になる4年次にも必修英語科目を配置し、2年次で履修する看護英会話と英語アカデミックライティング科目の高度な内容の科目を最終学年で再び履修することで、それぞれ臨床や研究を念頭に置いた学びを深めることができるカリキュラムとしました。さらに新カリキュラムは春休みに海外研修に参加しやすいスケジュールになっており、実際に海外で実践力を磨く機会を多く得ることができるという特徴があります。現在、新型コロナウイルスの影響で海外渡航がかないませんが、本学の海外学術交流協定校(世界11ヶ国・17大学)との繋がりを活かした国際交流をオンラインで継続しています。幅広く多様なオンライン研修を順次展開しており、一部の研修では聖路加国際大学学生国際奨学金の授与および単位認定を実施しています。

教養としての英語と医療看護英語を様々なスキルや知識をうまく組み合わせて効率よく学ぶ

 この科目は受講希望者全員が履修できる科目です。この授業では、英語の必修科目や看護学の科目で学んだことから問いを立て、さまざまな英語論文を読み自分で問いに答え、プレゼンテーションにまとめて発信します。
 上級生対象の北米での海外研修プログラムへの参加希望者の大多数がこの科目を受講しています。聖路加国際大学の英語の必修科目では、教養としての英語と医療看護英語を様々なスキルや知識をうまく組み合わせて効率よく学ぶこと、そしてそれらを実際の場面で使ってみるという方針のもと授業を行っています。
 具体的には、リーディングスキルを高めながら好きな本を自由に選び読む多読の授業、看護医療をテーマにした小説やエッセイを原書で読む授業、臨床に必要なコミュニケーション能力を養成する看護英会話の授業(外国人模擬患者セッションを受講生全員が体験)、英語で思考し書く力を伸ばす英語表現法(アカデミックライティング)の授業、コクランにおけるシステマティックレビューを活用し看護研究の基礎を英語で学ぶ授業など、様々な英語科目が大学の4年間を通して効率よく配置されています。
 これらの英語必修科目で身につけたスキルと看護の専門科目での学びを統合し、その成果を交換留学生とのセッション等で発表するという英語での実践を積むことができるのが本科目です。

教養としての英語と医療看護英語を様々なスキルや知識をうまく組み合わせて効率よく学ぶ

聖路加国際大学の英語の必修科目では、教養としての英語と医療看護英語を様々なスキルや知識をうまく組み合わせて効率よく学ぶこと、そしてそれらを実際の場面で使ってみるという方針のもと授業を行っています。
 具体的には、リーディングスキルを高めながら好きな本を自由に選び読む多読の授業、看護医療をテーマにした小説やエッセイを原書で読む授業、臨床に必要なコミュニケーション能力を養成する看護英会話の授業(外国人模擬患者セッションを受講生全員が体験)、英語で思考し書く力を伸ばす英語表現法(アカデミックライティング)の授業、コクランにおけるシステマティックレビューを活用し看護研究の基礎を英語で学ぶ授業など、様々な英語科目が大学の4年間を通して効率よく配置されています。
 グローバルリーダーの育成を目指す本学では必修科目に加え充実した内容の選択英語科目を展開しています。本学の英語カリキュラムの中で選択英語III (Elective English III: Academic reading, presentations and cultural competencies)という科目は英語科目の集大成と言える科目の1つであり、この科目から聖路加の英語教育の全体像が見えてきます。選択英語IIIの授業では、英語の必修科目や看護学の科目で学んだことから問いを立て、さまざまな英語論文を読み自分で問いに答え、プレゼンテーションにまとめて発信します。上級生対象の北米での海外研修プログラムへの参加希望者の大多数がこの科目を受講しています。英語必修科目で身につけたスキルと看護の専門科目での学びを統合し、その成果を交換留学生とのセッション等で発表するという英語での実践を積むことができる授業です。

手厚い学習支援体制—オンラインのガイダンスや専門の先生の一対一の英語での丁寧なチュートリアル

 本学では1年次から英語の原書やコクランレビューをはじめとする英語論文を読み、様々なテーマで英語でのプレゼンテーションを作成します。そのような正規授業を授業外でしっかりと支える学習支援体制も整っていますので安心して新たな学びに挑戦することができます。例えば本学の学術情報センターの図書館では専門分野の情報を探すコツを身につける機会を多く提供しています。2021年度は、授業の終わった夕方以降にオンラインで開催しています。パソコンやスマートフォンを使ってご自宅からも気軽に参加できます。例えば、1年生の英語の授業では、質の高い英語医学論文を探すためのデータベース「コクランライブラリー」を使用しますが、このようなデータベースの使い方もオンラインガイダンスで紹介しています。定期的に開催されるガイダンスには大学院生、聖路加国際病院で働く医師や看護師も一緒に参加します。大学院生や臨床で活躍する先輩方の質疑応答を聞くことも良い学びの機会になっています。自分のペースで学びたい方には1回1時間程度、事前に予約をすれば情報の探し方を図書館司書に相談することも可能です。
また論文が難しくて理解できない時は担当教員だけでなく、アカデミックライティングデスク(AWD)という英語論文を読んだり書いたりするためのサポートデスクが本学の図書館のラーニングコモンズの中にあり、専門の先生から一対一の英語での丁寧なチュートリアルを受けることもできます(2021年度はオンラインでの開催)。このAWDを積極的に活用している学生が多く、予約枠がすぐに埋まる人気の学習支援となっています。

聖路加の英語の魅力・面白さ

 聖路加の英語科目の魅力は、「物事を深く探究」する面白さを英語で体験し、「保健医療福祉においてリーダーシップを発揮し、協働する能力」等、本学のディプロマポリシーで挙げられているような能力を伸ばすことができているなと自分で実感できるところです。つまり、将来の仕事や研究に役立つ力をつけることができる点が魅力と言えるでしょう。
必修科目に加え選択科目を履修することで一生役立つ英語プレゼンテーションの基礎を学び、世界に通用する発信力を身に着けることもできます。実際に、選択英語IIIの履修者であり米国のDuke大学での海外研修でプレゼンテーションを行ったルカ生のグループが最高点を取りトップとなりました。
また、毎年、タイのマヒドン大学、韓国のヨンセイ大学、台湾の高雄医科大学の交換留学生に必修および選択の英語授業に参加してもらいグループワークやプレゼンテーションセッションを行っています。現時点ではまだ海外渡航が叶いませんが、昨年よりオンラインの合同セッションなどを海外の大学と継続して実施しています。同じ職業を目指す看護学生学同士ですので、英語の授業をきっかけに留学生と友情を育み、卒業後もずっと交流を続けている看護師や助産師の方が多くいます。

入学前にこの学問を学びたい方へ

 ぜひおすすめしたいのは新聞を毎日読むことです。学校や地域の図書館では読売新聞や毎日新聞、朝日新聞や日本経済新聞など様々な新聞を読むことができます。The Japan Timesなどの英字新聞も学校の図書館で読むことができるはずです。新聞にはありとあらゆる情報が詰まっています。学問はみんなつながっていますので、特定の分野の知識だけをたくさん蓄えても、それだけではその知識を将来的に活かしていくことができないのです。
 さらに新聞には国内外の実にさまざまな書籍を毎週紹介している読書欄のコーナーもあります。その中から「おもしろそう!」と思う本をどんどん読んでみてください。英語を話すだけではなく、英語で何を話すかという内容が問われるグローバル社会において、皆さんが豊かな人間関係を育み、将来リーダーとして活躍するための土台をつくることができます。