看護学部の紹介

新福 洋子 助教

教員紹介 母性看護・助産学助教、看護師、助産師、保健師、米国看護師

「安全に安心した出産を」

新福 洋子(シンプク ヨウコ)
聖路加を卒業後、助産師として臨床での勤務を経て、米イリノイ大学シカゴ校大学院で博士号を取得。在学中にタンザニアへ渡航して母子保健研究を実施し、国際学術大会や米国の学術誌などで研究成果を発表した。その後聖路加のアジア・アフリカ助産研究センターの立ち上げに携わり、タンザニア初の助産修士課程における研究者の育成、環境作りにも貢献した。また、WHOの東南アジアの政策提言やガイドラインの作成や西太平洋地域の新生児ケアの教育に関わるなど国際的に活躍、世界の母子保健向上に尽力している。

【聖路加で印象に残ったエピソード】
3年次の臨地実習にて分娩室に入った際に、4回の流産を経験した産婦さんに出会いました。お産に3日間もかかったのですが、3日間その思いや不安を感じながら実習し、ようやく赤ちゃんが生まれた瞬間に立ち会えたときには、とても感動しました。その間診察をして判断をしながら、同時にマッサージや寄り添いのケアを提供し、教えてくださった助産師を見て、プロフェッショナルだと感じ、助産師を目指しました。

【看護師と助産師の違い】
赤ちゃんを取り上げることができるのは助産師と医師だけです。また助産師は医師の指示によらず主体的にお産の進行を判断し、正常であれば自ら分娩介助も行います。助産師外来では、リスクの少ない妊婦さんは助産師の診察と指導を受けて妊娠期を過ごします。助産師は妊娠期から産後まで、継続して妊婦さんに寄り添うことができます。

【助産師をやってよかったと感じること】
赤ちゃんを取り上げる瞬間は毎回感動します。それから、初めての出産・育児に不安を抱えていたお母さんへ指導やケアを行い、「自分でもなんとかやっていけそうだ」と自信を持ってくれたときには助産師をやっていて良かった、と思います。
また、タンザニアで教育や研究で関わる助産師さん達に、「帰らないで」「また来てね」と言われたときはやはり嬉しかったですね。最近では国際協力機構(JICA)との連携事業を立ち上げ、大学院生と青年海外協力隊を同時に体験できるプログラムを作ったのですが、国際的に活躍したい看護師・助産師が夢を実現する道を作ることができたのも、嬉しい体験でした。

【グローバルで活躍する助産のキャリア】
 アメリカ留学を志したとき、元々学部でしっかりと医療英語も学んでいたので、基礎的な英語力には苦労せずに学習に取り組むことができました。留学先のイリノイ大学は、戦後日本の看護に貢献してくださったバージニア・オルソン先生が設立したGlobal Health Leadership Officeがあったことと、聖路加の先輩方が留学していたこともあり、入学前のインタビューでも非常に好感を持たれていると感じました。帰国後も、国際活動を積極的に行う聖路加だからこそ、他の先生方のサポートがあって、国際共同研究を持続できていると感じています。出産ケアや新生児ケアは、「安全に安心した出産を」という点で、世界中の助産師と共通した思いや課題意識を持って話すことができます。ただ、外国ではまだまだ多くの妊産婦さんも赤ちゃんも亡くなっていて、日本の助産師の貢献が求められています。学生のうちから様々なチャンスに挑戦し、学習も怠らずに基礎力をつけていくことで、いくらでも将来の可能性が広がると思います。