看護学部の紹介

高橋恵子 准教授

サービスラーニング

高橋恵子 准教授

市民としての責任感を育む

サービスラーニングの科目は、地域社会のニーズに沿ったボランティア活動に参加し、他者との基本的なコミュニケーションをとり、報告・連絡・相談の基本行動や集団行動を養いながら、市民の生活とニーズを学び、さらに市民としての責任感を育む科目です。
本科目では、ボランティア活動に参加する前に、サービスラーニングの意義、ボランティアとは何かについて、講義と自己学習を通して学びます。
さらに、学生は、自分が関心をもった分野のボランティア活動を探し、活動フィールドを決定しています。ボランティア活動の開始後は、活動で体験した学びを各自記録に残し、中間で教室集合をし、各学生のボランティア活動における体験の共有を行います。
最終回には、学生はボランティア活動を通した経験学習の成果を発表し、学びを共有します。

看護学を学ぶ準備学習として

この科目は、看護学を学ぶ準備学習として位置づいています。看護とは、「すべての患者に対して健全な生活環境を整え、日常生活が支障なく送れるよう配慮すること(Nightingale)」といわれています。
そのため、看護師は、当事者の過去・現在・将来の生活を捉えてかかわることが必要になります。そこで、将来看護職となる看護学生が、市民の生活、市民のニーズを学ぶことが重要であり、特に看護学を学ぶ準備学習として1、2年生の対象科目になっています。
また、地域に貢献できる良き市民としての素養は、看護専門職者の基盤であり、将来の看護職として、地域社会との協働を通した健康な社会づくりに貢献できるものであるからです。

「人とのコミュニケーションに自信がついた」「積極的にさまざまな活動にチャレンジできるようになった」「考えて行動する力がついた」

学生はボランティア活動に参加し、そこでは多世代の人たちや障がいを持つ人たちとの交流があり、他者とのコミュニケーションの取り方による難題にぶつかることもあるようです。特に、自分より年齢が上の社会人の方とのコミュニケーションはとても緊張するそうです。しかし、この科目は、単にボランティア活動に参加するだけでなく、その活動体験を振り返り、そこでの課題を見つけ、次の目標を設定し取り組むことに意味があります。
そのため、学生は、活動記録をまとめる中で自己の経験を振り返り、中間のディスカッションを行い、その結果、社会や他者との関係、今後の自己の目標や課題を客観的に捉え成長していく様子が見られます。
学生からも、この科目を通して「人とのコミュニケーションに自信がついた」「積極的にさまざまな活動にチャレンジできるようになった」「考えて行動する力がついた」といった声を聞きます。
また、学生はボランティア活動を行うことで、地域で暮らす市民の生活、市民のニーズを知り、さらに市民としての責任感をも育んでいます。学生たちの学習成果は、最終授業の学習発表会で見ることができ、いつも学生の成長に驚きます。

この科目の魅力・面白さ

この科目の一番の魅力は、自分が関心を持った分野のボランティア活動に参加することができることだと思います。社会の中に、どのようなボランティア活動があるのかを、インターネットや冊子を使って自分で探していくことも面白いと、よく受講した学生がいっています。
これまでの履修生は、子ども食堂や学習支援、在留外国人への支援、森林環境整備、農業ボランティアの活動、健康支援活動団体や、高齢者・障がい者施設、小児科病棟での活動など、多岐にわたる分野の活動に参加しています。
大学のキャンパスの中だけでは、日頃出会うことのない多世代の人々や海外の人々との交流の機会もあり、その経験学習も学生にとっては大きな魅力の1つだと思います。

入学前にこの学問を学びたい方へ

ボランティアとは何かについて基本を学びたい方は、『基礎から学ぶ ボランティア理論(中央法規出版)』『ボランティアのすすめ(ミネルヴァ書房)』の本をお勧めします。また、本学の学長であった日野原重明先生の著書『ボランティアを生きる—<いのちの泉>はつきることなく(PHP研究所)』もお勧めです。2018年に映画化された『こんな夜更けにバナナかよ(文春文庫)』なども、読んでみてはいかがでしょうか。また、皆さんの地域にある社会福祉協議会で募集しているボランティア活動やイベントに参加されてみるのも良いと思います。