聖路加国際大学看護学部看護学科2022
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本学の養護教諭養成のうち、教員養成および学問としての教育学の探求に携わります。学問としての教育学は、心理学、医学、法学、社会学、歴史学、哲学……と多様な基礎学問の応用領域として成立しています。またその対象として、学校教育のみならず、乳幼児から高齢者までの教育を幅広く含みます。私の場合、主に歴史学と社会学を基礎とした教育文化史の立場から、多様な学校教育の問題(友人関係、部活動等)、また生涯学習社会が抱える問題(趣味活動の位置づけ、成人教育等)について探求しています。教育学看護実践の発展のためには、看護を概念化・理論化することが不可欠です。看護理論はそうした営為の形です。看護理論を構築し、それを用いて実践するには科学的研究方法論が重要です。そうして、研究結果は新たな理論の開発や既存理論の洗練に反映されます。当領域では、特にがん医療における看護の役割(意思決定や症状マネジメントにおける“患者力”支援など)や高度実践看護(ナースプラクティショナー、専門看護師など)の諸外国との比較など、さまざまな研究や実践への貢献に取り組んでいます。看護理論・看護学研究法鈴木 美穂 教授SUZUKI MihoProfessor自分のこころとからだを通して幸せを感じる生き方を創造する、それを実現するための智慧と行動力を育むことが健康教育の大切な使命であると感じています。私の研究室では、公教育の入口と出口にあたる、幼児と大学生を対象に、自律的に考える場、失敗を恐れずに挑戦できる場、仲間と体験や感動を共有できる場づくりを推し進めています。現在、幼児については「森のようちえん」、大学生については「冒険教育(自然体験活動)」や「専門性に立つ教養人を育てる教養教育」に強いこだわりをもって、実践活動と研究に取り組んでいます。健康教育菊田 文夫 准教授KIKUTA FumioAssociate Professor生命倫理学・看護倫理学領域では、生命科学とヘルスケアの領域における人間の行為を、道徳的価値と諸原則等に照らして、学際的および体系的に研究します。よき看護実践、よき看護専門家、よき人間とは?という問いへの応答から、本学のミッションを体現できる看護専門家を育てたいと思います。学部においては、系統だった推論や論理的な思考をはぐくみ、私たちが普段当たり前と思って受け入れていること(世界観)を見つめなおす営みを通して、自分の生き方や責任を自律的に考えます。生命倫理学・看護倫理学鶴若 麻理 教授TSURUWAKA MariProfessor歌川 光一 准教授UTAGAWA KoichiAssociate Professor基礎看護・看護技術学は、年代や健康課題を限らず、さまざまな看護現象をテーマに研究をしています。看護に共通した効果をデータによって示し、看護学の概念を豊かに醸成することを目指しています。人々の健康を守り高め、看護の何たるかを言語化し、看護技術を開発、普及するために、質的研究や医療・保健現場での観察研究や介入研究を行っています。基礎看護・看護技術学縄 秀志 教授NAWA HideshiProfessor優れた実践力を持ち実践の場に軸足を置く教育者(クリニカル・ナースエデュケーター:CNE)と、優れた研究力を持ち教育の場に軸足を置く大学教員を未来の看護系大学教員として育成しています。ゼミでは、さまざまな文献を読み、経験を話し合い、変容的学習を体験します。また、看護専門職としての資質や能力をいかに育むかを探究し、その成果を学部教育や現任教育に活用しています。研究テーマは、ファカルティ・ディベロップメントや継続教育、看護師や看護学生の自己調整学習など多岐にわたります。看護教育学小山田 恭子 教授OYAMADA KyokoProfessor看護専門領域40Guide Book 2022

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