聖路加国際大学看護学部看護学科2022
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公衆衛生看護学は、社会や組織・集団に働きかけ、個人や家族への支援と社会・組織・集団への支援が連動するところに特徴があります。行政・産業・学校・その他の公衆衛生看護領域における人々の健康、および保健・医療・福祉システムに関する諸課題について、さまざまな視点から捉え、対応するための、またよりよい実践のための方法論を探究・創造していきます。自立・自律した実践力と研究能力の修得を目指します。公衆衛生看護学麻原 きよみ 教授ASAHARA KiyomiProfessor看護実践は患者や関連するさまざまな他者との社会的相互作用で成り立っており、そのダイナミズムを分析的に理解し、目的をもって関わることが重要であり、自身の判断と行動について内省的に理解することが求められます。こうした課題に最も関連するのは社会学の中のシンボリック相互作用論であり、そこに理論的基盤を置き、多様で複雑な経験を表現できる質的データを活用した研究展開が有効です。深い解釈力を身につけ理論モデル化ができるよう、主要な質的研究法について理論特性と方法を学びます。看護社会学木下 康仁 特命教授KINOSHITA YasuhitoSpecially AppointedProfessor多様で複雑な健康・医療情報に翻弄されず、市民や患者が適切に意思決定し、生涯を通じて学び成長できるための支援を目的としています。そのために、健康問題やストレスに直面しても、社会の一員として、自らの目標を達成し、潜在的な力を成長させる力としてのヘルスリテラシー(的確に情報を入手、理解、評価、意思決定する力)について研究します。そこで必要となる、意思決定、ヘルスプロモーション、ヘルスコミュニケーション、健康社会学の理論と社会調査・統計学の知識とスキルを修得します。看護情報学中山 和弘 教授NAKAYAMA KazuhiroProfessor虚弱、認知症、慢性疾患などを持つ高齢者とその家族を対象とした看護、ヘルスプロモーション支援を探究します。修士論文コースでは、理論的基盤の上に、高度な研究能力の習得を、上級実践コースでは、高度看護実践能力を身につけ老人看護専門看護師取得を目指します。博士課程では、テーマに関する文献レビューと概念分析を行い、研究方法やデータ解析の検討後に予備的な研究を進め、博士論文の作成へつなげます。両課程とも、希望者は欧米豪の大学での研修が可能です。老年看護学亀井 智子 教授KAMEI TomokoProfessor人々の暮らしに軸足を置いた看護を総じて在宅看護と捉えています。訪問看護だけではなく、病院の外来看護や地域連携における看護活動、さらには施設内の看護も含めて在宅看護であると考えています。病気は地域で予防し治すもの、人々は支え合いながら暮らすものという地域包括ケアの考えに基づき、看護が新しい役割を意識して、働き方を変えていくことが求められています。幅広い話題と対話を通して一緒に学んでまいりましょう。在宅看護学山田 雅子 教授YAMADA MasakoProfessor本講座では、記述統計学および推測統計学の基礎を学び、保健統計指標や量的研究結果を正しく理解し、利用することができるようになることを目指します。統計学の基本的考え方をはじめ、仮説検定理論、P値、信頼区間、生存時間解析としてのカプランマイヤー法などを学びます。また、実際の研究論文を題材とし、講義と批判的吟味の実習を通して、ランダム化試験やその他疫学研究デザインの原理について理解を深めます。看護疫学・統計学八重 ゆかり 教授YAJU YukariProfessor43St. Luke’s International University

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