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スチュアート ギルモー教授がAnnals of Internal Medicine誌に研究論文を発表しました

教員の活動

 聖路加国際大学公衆衛生学研究科(SLGSPH)のスチュアート ギルモー教授(生物統計学)は、早稲田大学(日本)、ニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)、中山大学(中国)の研究者とともに、Annals of Internal Medicine誌に研究論文を発表しました。
 この研究は2000年から2020年までの米国における人種別の自殺方法の割合を分析し、特に米国(白人および先住民)では銃による自殺と縊死(いわゆる首吊り)の割合が非常に高いことを明らかにしました。加えて、ハーバード大学人類学教授であるジョセフ ゴーン氏による論説とあわせて掲載され、米国の先住民が直面する自殺のリスクの高さを示すとともに、この脆弱な集団に対する新たな自殺予防策の枠組みの必要性を訴えました。

 この研究は、聖路加国際大学大学院公衆衛生学研究科のギルモー研究室が実施してきた米国における死亡率に関する研究の一連として、早稲田大学、ニューサウスウェールズ大学、中山大学の研究者および学生とともに行われました。

 米国では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が国の健康政策に深刻な影響を及ぼしていることに加え、薬物や銃に関連する死亡が急増し平均寿命が著しく短くなっています。そのような状況下の米国においてこの研究は、銃規制、自殺予防、ハームリダクション、COVID-19からの中長期的な復興などに関連する政策に影響を与えるものであるといえます。