教育

専門職学位課程-カリキュラム

社会人学生のためのカリキュラム

専門職学位課程のプログラムは、仕事やプライベートとバランスを取りながら、通学とオンラインを組み合わせて受講できるカリキュラムを提供しています。
通学授業の利点は、学生が教員に質問しやすい、ほかの学生と相談がしやすいといった、教員と学生、学生同士のコミュニケーションがより活発になることです。本学には多様なバックグラウンドを持つ教員や学生が集まっており、雑談の中から新しいプロジェクトや研究のアイディアが生まれることも多く、授業内外での交流の場を大切にしています。
一方で、開講時間に通学することが難しい学生でも授業に参加できるようにZoomを使用したオンライン双方向授業(一部オンデマンド授業)をほぼすべての科目で取り入れています。学習システム(manaba)を通じて、オンラインでレポート課題の提出や成績の確認、教員や他の学生との掲示板での意見交換を行うこともできます。これらを活用することで遠方にお住まいの方や毎週同じ時間に大学に来ることができない方も就学することができます。


履修科目

主要領域をカバーする7つの必修科目、2グループより各1科目を選択する選択必修科目と、3~4つ以上の選択科目を履修します。
各科目は1週当たり1回135分の授業時間での15週の授業で構成され、ディスカッション、教科書や文献読解、課題等があります。
科目によっては、ハンズオン活動、グループプロジェクトがある場合もあります。

*オンデマンド型授業に参加の場合は、録画された講義の視聴の他、実際の授業参加と同様に教科書や文献読解、課題、試験の修了が必要です。

 

必修科目

選択必修科目

選択科目

公衆衛生学の様々な分野の選択科目も豊富に用意されています。必修科目以外に、選択科目のうちから5つ以上の科目の履修が必要です。

  • システマティックレビューとメタ分析
  • 生物統計学II
  • 生物統計学実習II
  • 健康情報・決断科学
  • 医療経済学
  • 公衆衛生における組織論
  • 薬剤疫学・薬剤経済学
  • 医療技術評価概論
  • 医療人類学
  • 生命・医療倫理学総論
  • 環境保健学特論
  • 環境保健の実測実習
  • 環境心理学
  • 公衆衛生における空気質のモデルシミュレーション
  • 国際感染症学
  • 母子保健学
  • システム思考
  • ヘルスケア・イノベーション
  • 臨床・医学概論
  • 公衆栄養学
  • 看護学研究科提供科目(6単位まで履修可能)

 

実践的知識・技術・能力をはぐくむ

専門職学位課程として、当カリキュラムのプログラムでは様々な実務に応用する教育を行います。実践実習、実践課題、MPHセミナー、インターンシップ(カリキュラム外)等を通じて、将来的に公衆衛生の実践の場で高度専門職業人として独立した活躍をするために必要な知識、技術、能力を学修することを目的としています。加えて、本研究科のプログラムは、公衆衛生に関する知識、技術、能力の臨床現場での応用に重点を置いており、臨床経験のない学生も将来病院、クリニックまたはその他の医療環境で活躍することができます。

実践課題

プログラムの集大成として位置づけられるこの実践課題は、公衆衛生に関する特定の課題に対する知識と批判的思考の実証を目的としており、この実践課題の提出および最終報告は卒業の必須要件となります。実践課題例としては下記のようなものが想定されますがこれらに限定されるものではありません。

  • 系統的レビューおよび/またはメタアナリシス
  • データ分析プロジェクト
  • 在学中のインターンシップ経験に基づく詳細な最終報告書

実践課題は、教員による指導と監修のもとに取り組み、最終年度に開始します。学生は実践課題の最終プレゼンテーションを行っています。
 

実践実習

授業で得た公衆衛生の知識とスキルを活用し、実際の公衆衛生の場で実践的な経験を通してコンピテンシーを獲得します。実践実習は、実践課題の内容と関連付けたり、協力機関で個別に実施することも可能です。

MPHセミナー

最終学年で履修する演習科目として、公衆衛生学的アプローチに対する理解を深め、エビデンス評価、システム思考、学術的・専門的コミュニケーションに重点を置いた主要な基本原則を再確認し、問題解決能力を磨く機会を提供します。実践課題のテーマに関連した統合的な学習体験を強化するように授業内容や課題を設計しています。

教育課程連携協議会

公衆衛生学研究科専門職学位課程は専門職大学院設置基準に基づき、2019年度から「産業界及び地域社会との連携による教育課程を編成するとともに、大学院専門職学位課程を円滑かつ効果的に実施する」ことを目的に、教育課程連携協議会を設置しています。同協議会を通じて専門性が求められる職業に就いている方から適切な助言を得ながら、地域や産業界のニーズに沿った教育課程の編成に努めています。同協議会は年1回以上実施予定です。

2023年度の委員は以下の通りです。
柳澤 学 (日本製薬工業協会医薬品評価委員会 委員長)
藤原 佳典 (東京都健康長寿医療センター研究所 副所長、東京都介護予防・フレイル予防推進支援センター センター長)
フット ダニエル H. (東京⼤学 名誉教授)
坂元 晴香 (東京女子医科大学大学院 医学研究科公衆衛生学分野 准教授)
西 信雄 (聖路加国際大学 公衆衛生学研究科長・教授)