教育

国際保健科学分野

国際保健学は、世界中のすべての人々の健康を改善し、健康の公平性を達成することを目的とした、ダイナミックで複雑な分野です。新興・再興感染症、非感染性疾患、気候変動、環境破壊、戦争や紛争などにより、劇的に変化する世界において、国際保健は学際的なアプローチで推進する必要があります。同時に、国連、国際援助機関、政府、NGO、アカデミア、民間セクター、地域コミュニティなど、様々な団体・個人が協調して取り組む必要があります。本学の国際保健科学分野では、多様なステークホルダーからの専門知識と経験を活用し、コミュニティ、国、地域、そして世界レベルで国際保健を推進するリーダーシップを発揮できる人材を養成します。

科目

国際保健学

世界の途上国、先進国の人々の健康の現状、改善目標(MDGsなど)ならびにその国際協力の仕組み(二国間協力、多国間協力など)と実施機関(JICA,WHO、NGO等)を理解したうえで、それぞれの課題と解決策を学修する。

国際感染症学

三大感染症と言われるエイズ/HIV・結核・マラリア、インフルエンザなどパンデミックを引き起す急性感染症、フィラリア症をはじめとしたNeglected Tropical Diseases、あるいは西アフリカにおける大規模アウトブレイクを起こしたエボラ出血熱など21世紀に入り世界の人々の健康を脅かしている感染症の現状と背景をなしている課題を学修する。そしてサーベイランス、field epidemiologyなどの手法を学修し、公衆衛生専門家としてアウトブレイク対策やバイオセキュリティ、バイオディフェンスにおける役割を学修する。

母子保健学

わが国の母子保健、および国際母子保健における基本的知識と方法論を理解し、その有効性と限界を考察する。また、母子保健領域の公衆衛生学研究の視点から考察を深め、研究に対する探究心を養う。