入学について

2022年度専門職学位課程修了生 森田 洋平さん

辻仲病院柏の葉・人間ドック健診センター 医師
株式会社フォーデイズオフ代表取締役

Capstone Projectに取り組むうち、新サービス提供の起業を決意

入学時に勤務していた製薬企業で、データ創出、デジタルヘルス、医療政策に関わる業務を担っていました。ある程度の疫学、統計学は勉強してきたのですが、体系的に学び直したいと考え、働きながら通学でき、実践的なキャリアを積まれた先生方が多い聖路加の大学院に進学を決めました。 
 以前から「繰り返し業務」を省略し人的医療資源を適切に活用したいという思いがあり、Capstone Projectでは内視鏡検査説明のためのビデオおよびチャットボットの作成を題材としました。指導教員のWong先生からデジタルヘルスアプリの開発プロセスの一般的なアプローチ法や各開発段階における評
価方法のアドバイスをいただいたおかげで、製品制作はもちろん、製品の評価方法とその決定手法など、評価も含めた科学的根拠のあるレポートが作成できました。また、どのステークホルダーにどのように情報を提供するかという出口戦略が、データを作る上では重要となることや、新しいサービスを進めていくには、エビデンス作りがいかに重要であるかを学びました。
 当初は人的医療資源に対する課題などは、誰かが解決する問題だろうと受け身の考えでいることが多かったのですが、先生方や特別講義の講師の方々のユニークなキャリアに励まされ、個人法人ながら起業を決意しました。今後は、臨床医として消化器内視鏡検査の課題解決に挑戦しつつ、在学中に設立し
た医療情報を伝えるためのチャットボットおよびビデオの作成、運営を行う法人を経営し、製品の開発とエビデンスの創出をしていく予定です。どちらもこの大学の経験が大いに生きていくと思います。

2023年3月