高齢脳卒中患者の退院先選択を支援する意思決定ガイドの効果 意思決定への参加率向上に効果あり
2024年02月27日
富山大学学術研究部医学系 老年看護学講座の青木頼子助教は、聖路加国際大学 大学院看護学研究科 看護情報学分野 中山和弘教授と米倉佑貴准教授と共に、無作為化比較試験(RCT)※1を用いて、高齢脳卒中患者の退院先選択を支援する意思決定ガイド※2の効果を検証しました。その結果、本意思決定ガイドは、退院先選択の意思決定参加率を向上させる効果が認められました。特に1人暮らしで、入院時から退院先を決めかねている方の意思決定の満足度を高めたり、意思決定への参加率を高める傾向が示されました。しかし、意思決定の葛藤を軽減したり、意思決定に自ら積極的な役割を果たす効果までは認められませんでした。今後、退院先の意思決定場面において、より納得のできる個別的な意思決定支援が期待されており、意思決定ガイドの普及、活用できる人材育成が望まれています。
本研究成果は、「PLOS ONE」19(1)に 2024年 1月 25日(木)に掲載されました。