看護学研究科Graduate School of Nursing Science

看護学研究科長挨拶

麻原きよみ研究科長

本学にご入学の皆さん、ご入学おめでとうございます。
大学院看護学研究科(修士課程・博士後期課程)にご入学の皆さんは、大学院進学に向けて懸命に取り組んでこられたことと思います。その努力に対して敬意を表し、心より歓迎いたします。

新型コロナウィルス感染症の世界的な流行は、私たちの日々の生活が世界と直結していること、さまざまな実践および学問分野が英知を結集して戦わなければならないことを改めて知らしめました。このことは看護実践や看護研究において、看護だけで完結することはありえず、他の実践や学問分野と協働すること、日本社会や地球規模の社会との接点から実践・研究を行う必要があることを教えてくれています。皆さんの上級実践の学修、そして研究の探求が、常に世界を見据え、俯瞰的な視点から行われることを期待しています。

聖路加国際大学は今年、看護教育100周年を迎えます。1920年の創設から大学院では1980年に大学院看護学研究科を、1988年には日本で初めての看護学研究科博士後期課程を設置しました。2017年には日本初のDNPコースを開講し、現在、日本の看護系大学院の中で最大規模の院生数を有しています。看護の質を高める教育と常に新たなアイディアに基づいて看護実践・教育・研究を切り拓いていくことは聖路加のミッションであり文化です。このような暗黙知は、教員や院生同士のディスカッションを通じ、その場の雰囲気も含めて伝播し、院生の認識の原理を形成すると信じています。大学院で培われる仲間や教員とのネットワークは皆さんの学修や実践・研究を行う上での力となり実績になります。聖路加での学びの日々を通してその醍醐味を十二分に味わい、今後に生かしてほしいと思います。

学生生活においては、試行錯誤を繰り返し、行き詰まることもあるでしょう。しかし、困難に直面し、どうしたらよいか考えることが新たな実践方法の創出となり、研究における新たな発見となります。皆さんが実践や研究のより高い目標やレベルを目指して邁進されること、私たち教職員は共に考えながら、そしてできる限りの支援をいたします。

どうぞ、大学院という知識創造の世界へ、皆さんの一歩を踏み出してください。

看護学研究科長 麻原 きよみ