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『トイスラー記念館』の一般公開を始めました

2024年06月19日

本学の関連施設で、同一敷地内(東京都中央区明石町10-1)に建設されている『トイスラー記念館』は、2024年6月12日から一般公開を行いました。

『トイスラー記念館』の一般公開は、1900(明治33)年に創設者であるルドルフ・ボリング・トイスラーが来日したことから始まり、現在に至るまでの聖路加国際病院の125年余の歴史について、当時の写真121点や図表、縁の品々30点から成る多数の展示を幅広い年齢層のより多くの方々に見学いただき、知っていただくことを通して、改めて本学の設立理念へのご理解を深めていただくことを目的としたものです。

一般公開は、原則として毎週月曜日と水曜日の午前9時~午前11時、午後2時~午後4時、の時間帯で実施いたします。
事前の予約は不要。入館料は無料です。

『トイスラー記念館』内の展示は5つのパートに分かれており、年代順・テーマ別に構成されています。
1) トイスラーの功績 1901年病院設立~1936年のチャペル完成まで
2) トイスラーの愛用品 聖書、手帳、タイプライターや家族写真など
3) 旧病院の建設について 1930年~1960年 清水組(現:清水建設)による建築工事の模様
4) 戦中戦後の苦難 聖路加の再建と発展 1940年代~1980年代の旧病院時代 橋本寛敏院長(当時)の業績
5) 次なる100年へ 1990年代~現在 日野原重明名誉理事長関連の展示物(愛用品、直筆原稿等)

『トイスラー記念館』は、当初1933(昭和8)年に現在は聖路加タワーが建っている場所(東京都中央区明石町8-1)に宣教師用の滞在施設として建設されました。設計は聖路加国際病院の旧館(現在もチャペルが保存棟として活用されています)と同様、米国人のJ.V.W.バーガミニによるもので、昭和初期の建築物としては珍しい鉄筋コンクリート(一部木造)2階建、ヨーロッパの山荘風外観です。内部はチューダーゴシックのデザインになっており、玄関ホールやリビングなどに意匠が見られます。
2004(平成16)年には、中央区民有形文化財として指定を受けています。

建設当初は、聖路加女子専門学校(現:聖路加国際大学)の主事(現在の看護学部長に相当する職位)であったアリス・C・セントジョン女史をはじめ、当時の日本の看護教育の現状を憂いた創設者トイスラーが、より良い看護教育の充実を目指し 米国から招聘した複数の外国人女性教職員の住居として使用されていました。

終戦後、GHQによって病院が接収されている期間は、病院本部の事務所として利用されていました。その後、1976(昭和51)年からは病院関連法人のオフィスとして活用されていた時期もありました。

1989(平成元)年に聖路加再開発計画がスタートしたことを受け、『トイスラー記念館』は解体され、建築資材は全て千葉県内にある倉庫に納められました。その後、1998(平成10)年に現在の位置に再建されました。

トイスラー記念館 ※ ご来館の際は出入口横のインターフォンを押してください