聖路加国際大学についてUniversity Information

ご挨拶

学長 堀内 成子

 本学は1901年米国聖公会の宣教医師ルドルフ・ボーリング・トイスラー博士により創設されました聖路加国際病院に端を発します。その後、日本の医療水準を向上させることと同時に看護の質を高める必要性から、1920年聖路加国際病院附属高等看護婦学校が誕生し、2021年で看護教育100年を越えました。

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行が終息しましたが、変異するウィルスと人類の健康との共存はいまだ永遠の課題になっています。人々が触れ合い肩寄せあって行動することを制御された数年間は、コミュニケーションの形を変化させ、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を加速させました。教育・医療におけるDXは、アクセス性の向上、個別化されたサービスの提供と効率の向上など、学習者の学びや、患者さんへの治療やケアの内容を、より充実させることでしょう。
様々な可能性が広がる一方、私たち人間のいのちには限りがあります。誕生した時にこの身体に備わっていた遺伝子のもっている可能性をいまだ解明はできていません。病気回復の機序、治療選択や予防の確率、病気の進行を遅らせる養生法も、ひとつの回答ではなく、いくつかの仮説や選択肢があります。
医療・看護学・公衆衛生学を学ぶものとして、病に苦しむ人々への治療とケアを探究し、信頼できる情報の選択、予防活動の啓発等、相手を思いやる感性を育み、祈りと共に誠実に行動いたしましょう。

 校歌に記されている聖路加に集う人々の思いを、あなたも一員としてつなぐことが託されています。皆さんと集い、共にこの校歌を歌う日が来ることを心待ちにしています。

              
輝かし金の十字架みさとしは
かしこにぞあり いざ友よ
こころみがかん 世の人に
この身ささげて
美しく はげしく生きん

学長 堀内 成子