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看護実習生の祝福を行いました

2024年08月22日

7月19日(金)、看護学部2年生と学士編入3年生を対象とした「看護実習生の祝福」を聖ルカ礼拝堂にて執り行いました。

「看護実習生の祝福」は実習に臨む看護学部生が、建学の精神である「キリスト教の精神」に則り、「知と感性と愛のアート」である看護を、人としてまた看護専門職者として、高い倫理観と責任感をもって隣人愛を実践することができるように、神のお導きを覚えるひとときを持つことを目的としています。

128名の実習生一人ひとりがチャプレンから祝福を受け、亀井看護学部長より「励ましの言葉」が贈られました。
実習生代表の乙黒海音さんによる「誓いの言葉」です。

誓いの言葉 乙黒 海音

まず、今日このようして、チャプレンをはじめ、日々多くの学びを与えてくださる先生方、そして看護という同じ夢を目指す仲間と共に、このような素敵な場所に集い、神様の前で誓いの言葉を述べさせていただく機会に恵まれたことに、心より感謝いたします。


「求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば、見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。」

私が大切にしている聖句の一つ、マタイによる福音書第7章7節です。一生懸命探求すれば必ず与えられるという意味です。しかし、「求める」という場合、自分のことだけを求めるならばそれは自己中心的であり、他者を苦しめるという結果になりかねません。そこでイエスは同じ章の12節で、「だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」と言われました。これは、相手の立場に立って考えるべきだという意味です。私たちは聖路加国際大学に入学してから、臨地実習として、コミュニケーション実習と基礎看護技術実習に臨みました。これらの実習では、相手の立場になり共感することで理解ができること、そして一つ一つの看護技術には根拠があり患者が生活する上での支えになることを学びました。日々の生活の中でも、辛い時にそばにいてくれる、悩みがあるときには一緒に悩んでくれる、嬉しい時には一緒に喜んでくれる家族や友人、先生方から、人の温かさをたくさん感じてきました。聖書の言葉、そして人の温かさを感じたように、患者に温かい気持ちを持って接し、患者の心に触れる看護を提供していきたいです。


私は人の温かさを感じる日々の中で、自分の経験・知識不足から、試験や演習、実習などで多くの失敗や挫折を繰り返しました。このような失敗や挫折を繰り返しては、本当に看護が自分の進むべき道であるのか悩む時もありました。きっとこれから始まる新しい挑戦の中でも、失敗や挫折は私たちに訪れるでしょう。聖書の詩篇119篇71節では、「苦しみにあったことは、わたしに良い事です。これによってわたしたちはあなたのおきてを学ぶことができました。」とあります。このように、反省は役に立ちますが、その意義は自分を責めることではなく、失敗や挫折を理解し、認め、そこから学ぶことです。失敗から何かを学ぶということは、それは人生における財産であり、成功への道になるのです。このように、辛く耐えがたい試練の先には、技術面・精神面などさまざまな面でレベルアップした自分の姿があります。これから私たちは初めてひとりの患者を受け持つ看護展開論実習に臨みます。今まで勉強に励み得た知識や、自己学習で得た技術スキルも思うように発揮できない場面があるかもしれません。そんな時は、この聖書を思い出し、成長のチャンスと捉えて試練に立ち向かいたいです。


最後になりますが、私たちを実習という場に遭わせて下さった神さまに感謝と讃美を献げるとともに、私たちの実習を受け入れて下さった患者さんや病院スタッフの皆様、私たちの学びを支えて下さっている家族や先生方にこの場をお借りして感謝申し上げます。どうか、これから臨む臨地実習において、私たち一人一人がさらなる学びを得ることができますようお導きください。この祈りを、主イエス・キリストの聖名によってお祈りいたします。アーメン